県議会一般質問

平成15年11月定例会

報告:馬場せいし

 厚生常任委員会に付託されました案件につきまして、委員会における審査の経過並びに結果について御報告申し上げます。
 本委員会に付託されました案件は、予算関係一議案であります。
 まず、予算関係の概要について申し上げます。
 健康福祉部では、高齢者虐待防止等普及啓発事業として、高齢者虐待の防止や対応についての講演会開催やパンフレット作成等に要する経費、感染症予防事業費として、SARS患者発生時に必要な防護服等の購入に必要な経費、介護保険財政安定化基金設置事業として、平成十四年度までに行った市町村貸付金の償還等に伴う同基金への積み立てなどで、補正予算の総額は五億四千九百九十七万円で、補正後の予算総額は八百九十六億六十八万円余であります。
 次に、環境生活部では、平成十四年度国庫補助事業の精算に伴う国への返納金に要する経費二十三万円余で、補正後の予算総額は百八十四億二千八百二十二万円余であります。
 議案等の審査の過程において論議された主なものを要約して御報告申し上げます。
 まず、委員から、介護保険の保険料の金額について質疑があり、執行部から、県内で一番高いところは菊水町で四千九百円、一番安いところで五木村の二千八百七十円である、菊水町の保険料が高いのは、施設サービス利用者が多いため、五木村で介護保険の保険料が安いのは、入所施設もなく、サービス事業者が少なく、介護サービスが充実していないことにより介護認定率も低くなっているためではないかとの答弁がありました。
 これに対し、委員から、サービス事業者数の多少が介護認定率に左右されるのはおかしい、もう少し踏み込んだ検証が必要ではないかとの指摘があり、執行部から、五木村等の山間地区等については、どういう状態で低くなっているのかということをきちんと検証したいとの答弁がありました。
 また、委員から、デイサービス事業や訪問介護は、同様の事業が一部地域でふくそうし、競合している場合やグループホームが地域に偏在していることもある、今後要件を満たせば許可せざるを得ないという事情はあろうが、これらをどう整理していったらいいのか、地域の偏在性を考慮し、行政指導するという姿勢が必要ではないかとの意見がありました。
 次に、委員から、高齢者虐待防止等普及啓発事業に関連して、事業開始の経緯及び把握している高齢者への虐待の内容等について質疑があり、執行部から、本年八月に在宅介護支援センターに依頼して実態調査を行ったところ、相当数高齢者虐待があることが判明したため、この啓発事業に取り組むもの、調査では、一年間に在宅介護支援センターだけでも百五十一件の相談を受けており、虐待の内容としては、殴る、たたく等の典型的な虐待に加え、世話の放任や家にかぎをかけて外出させない等も報告されているとの答弁がありました。
 次に、委員から、今回のハンセン病元患者に対する宿泊拒否問題について、ホテル名の公表など、県の対応は非常に迅速かつ的確であったと認識しているが、さまざまな問題が発生した場合の県による業者名の公表の基準についてはどうなっているのかとの質疑があり、執行部から、今回は、極めて重大な人権侵害であること、県が当事者として事実の把握ができたこと、黒川温泉への影響等を総合的に判断し、ホテル名を公表したもの、県全体ではケース・バイ・ケースで判断されるものと思われるが、今後勉強していきたいとの答弁がありました。
 また、委員から、宿泊拒否をしたホテルを、一方では擁護するような意見があるのではないかとの質疑があり、執行部から、県のホームページへの意見書き込みや県担当課への電話で、当該ホテルの行為を正当だと主張する意見もあるが、電話で応対する際には、基本的人権にかかわる重大な問題であることを御理解いただきたいと相手方に説明している、また、電話は一日十数件で、県外から匿名でかかる場合が多いとの答弁がありました。
 さらに、委員から、問題のホテルを経営する業者のホームページを見てみると、誠心誠意悪かったという気持ちが余りないのではないかと受け取られるが、どう考えるのかとの質疑があり、執行部から、今回の件については、皆様方に大変御心配をかけて申しわけなく思っている、啓発が足りなかったという面もあり、啓発について、今すぐできるもの、中長期的にやっていくもの等を整理し、一生懸命取り組んでまいりたいとの答弁がありました。
 関連して、委員から、県外で、学生が、ハンセン病元患者の家で、一緒に風呂に入り、食事をしたというのがテレビで放映されていたが、このように、学生の段階から啓発をしていくことが重要であり、また、マスコミに協力してもらうことも必要である、今後は前向きな形で啓発を進めていただきたいとの要望がありました。
 以上が論議されました主な内容でありますが、本委員会に付託された議案については、全員賛成をもって原案のとおり可決することに決定いたしました。
 議員各位におかれましては、本委員会の決定のとおりよろしく御賛同賜りますようお願い申し上げまして、厚生常任委員長の報告を終わります。

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